日本のノンフィクション映画おすすめ54選｜実際にあった衝撃の事件や感動の実話を元にした邦画

実話を元にした国内邦画作品

1. 感動系のおすすめ実話映画作品
2. 押さえておきたい名作実話映画作品
3. 実在の人物の生涯に焦点を当てた映画作品
4. 実際にあった事件を元に作られたノンフィクション映画作品
5. 東日本大震災関連の実話映画

をご紹介しています。

昭和の40年代中盤まで日本のリンゴ栽培は「無農薬」での栽培は不可能であるとされていました。
そんな中1人の男が脱サラし、夫婦で林檎栽培に挑みます。妻の体の異変から農薬散布が原因と分かり、農薬栽培に挑戦するんです。
ここから先はかなり壮絶な苦労と現実が重なり、見ていても心が苦しくなる場面が多いです。
ところが、一発逆転が待ち受けていて、最後は涙なしでは見ることはできません。1人の男の最後まで諦めない気持ちが生む傑作品です。

（50代男性）

余命がわかっていても、精一杯に今を生きようとする懸命さは涙が止まらないです。
お金には変えられない変わりようのない命が1番大切だと、改めて考えさせられる作品だと思います。
日々の生活の中で大変な事や不満な事が沢山あったとしても、生きていればなんとかなるのだと思う事が出来る作品です。
大切な人を失う辛さ、大切な人を残して行かなくてはならない辛さ、両方の心が痛くなるシーンだと思います。死に対しても考えさせられました。

（50代女性）

『新聞記者』の藤井道人監督が、小松菜奈さんと坂口健太郎さん共演でベストセラー小説を映画化しています。
自らの余命を知ったヒロインと、生きる希望を失っていた男性との恋を描くラブストーリーです。
小松菜奈さん演じるヒロインの女性が、お母さんに本当の気持ちを話すシーンでいつも涙腺が刺激されます。

（20代女性）

まずはこの映画が公開された後に発覚した監督自身の問題報道はありますが、一旦それを置いて、純粋に作品の感想について述べさせて下さい。
非常にセンセーショナルな出来事が綴られるため、これが実話でなかったとしても胸を傷める人が多いことでしょう。
親から愛情を貰えなかった子供が、どんな風に育ってしまうのか…。思い出しただけでも悲しみがこみ上げてきます。
また実話というだけあって、洗脳の恐ろしさ、暴力、性犯罪に陥るきっかけなどを目の当たりにした感覚にもなりました。
数々の問題は、もしかしたらすぐお隣で起きていることかもしれないと、自分事として捉えることが出来るいい機会かもしれません。
とは言え決して悲しい話題ばかりでもないのです。主人公たちのピュアな恋心が描かれていて思わず応援したくなりますし、音楽と映像のマッチも素晴らしいですし、主要キャストの演技も絶品でした。

（40代女性）

世界規格となｗったVHSビデオの開発秘話が描かれる作品です。主演は西田敏行さん。
昭和の日本人ならではの物作りへの情熱や、仕事への姿勢が学べる一作になっています。
VHSの開発から規格統一までの過程がドラマチックに描かれ、その後にどうなっているかを知っているにも関わらず応援するような気持ちで楽しめる作品です。

本当にこんな人が実在したんだと驚かされた作品でした。
筋ジストロフィーという病気を患っている鹿野という人物の話なのですが、重く辛いストーリーになっていくのかなと予想していましたが、病気を抱えていることを微塵も感じさせない鹿野のパワーに圧倒されました。
病気は人に迷惑をかけるもの、絶望に襲われるものというイメージでしたが、この作品のおかげでそんなイメージは払拭されました。
鹿野の姿を見ていると、自分も自分の思いをちゃんと言葉にして、前を向いて頑張ろうと思えました。

（30代女性）

この作品のテーマはズバリ食を大切にすれば人生全てうまく行くということを訴えています。
倍賞千恵子さんがおばあちゃん役で出ていましたが、「しっかり食べる人は全部うまく行く」というセリフが刺さりました。
ストーリーとしては離婚という悲劇がありましたが、父と息子が食を通して着実に成長して行く姿を上手に描いています。
泣けるところはいくつもありました。弁当の作り手の思いが通じた時、それは愛となり、生きる力になるんですね。ハッピーな締めくくりに感動しました。

（60代以上男性）

ごく普通のカップルに突然襲う病。自分たちだってどうなるか分からない。だからこそ自分の身に置きかえてみることができるのです。
やはり考えるのは、どれだけ相手を待つことができるかです。奇跡的に8年で結婚できたものの、一生眠り続けるかもしれなかったのです。
自分だったら途中で挫折してしまうかもしれないと思えました。想いがあふれるように送った動画がどんどん入ってくる場面がいい。佐藤健さんが誠実そうな青年を見事に演じました。

（40代女性）

なんて日本の文化は美しいのでしょう。ひたすらにそう思いました。
茶道を通して綴られる季節の移り変わり、そしてそれに伴う世の中の様相の変化や、趣のある言葉たち…。
同じ国に生きているのに、日々の暮らしにこれほどまに麗しさがあったなんて、全く気づきませんでした。
この映画を見ている間だけでも、自分もほんの少し文化的な人間になれたつもりにさせてくれます。
そして茶道の先生役の樹木希林さんの凛とした姿に見惚れました。茶道の所作も佇まいもきれいですし、”先生”といった存在感も抜群です。
晩年はクセのある役が多かった樹木さんですが、今作では逞しくも心優しき先生を演じられています。
失恋した主人公を思いやるシーンなどは本当に心が温まり、こんな優しい樹木さんも素敵だなぁとつくづく感じました。

（40代女性）

子供ではなく、お弁当を作る母親の側の立場になって見ていました。
嫌がらせ弁当であっても、毎日毎日作り続けて。そこにきっと娘は愛を感じていたはずです。
現在、夫にお弁当を作っていますがもうすぐ娘に作ることとなります。その時に、こんなのやってみるのもおもしろそうかもなと思えました。
家族だからこその解決法といった気がする。篠原涼子さんが見事にお母さんを演じてました。お弁当っていいなと素直に思うことができました。

（40代女性）

市立船橋高校の吹奏楽部に所属し、高校野球のオリジナル応援歌「市橋soul」を作曲した男子高校生の人生を基に作られた映画です。
甲子園の時期に深夜のワイドショーで特集が組まれ、そちらを観て作品を知りました。
モデルとなった浅野大義さんは20歳という若さでこの世を去ってしまいましたが、毎年夏になると「市橋soul」がどこかで流れ、彼の想いが今も息づいているように感じます。

（20代女性）

是枝裕和監督作品、福山雅治さんが初めて父親を演じた物語です。
しかしその子供は、実は取り違えられた他人の子供でした。エリートで、美しい妻と賢い息子に恵まれ、何不自由ない人生だと思われていたある日、突き付けられたその『取り違え』という事実に、人生が根底から覆された野々宮良太（福山雅治）。
本当の我が子を育てていたのは、全く違う環境の斎木夫妻でした。
看護師が故意に入れ替えてしまった二人の子供と、双方の両親の苦悩、そして本来あるべき居場所に戻されていく子供たちの姿を通して、『親子』や『家族』の意味を問う物語になっています。
是枝監督はこうした局面にぶち当たった人間の心の底までを掘り起こして詳らかにしていきますが、その時点で突き放すような描写が多く、本作では観客がその運命をどうとらえて解釈していくかを投げかける、静かではありますが、容赦のなさが突き付けられる作品です。

（50代女性）

原作本を読んでいた際も不覚にも号泣した私ですが、この映画も結論から言いますと号泣しました。
観る前はハリウッド超大作映画のような2時間30分を超える長さの作品のため、だれてくるか心配だったのですが、作中で描かれている母親と子の日々の何気ないエピソードに思わず共感したり、ほっこりしたり。2時間超の上映時間を長く感じませんでした。
本作のように私も東京に出てきて家族は田舎にいます。たまには家族にも東京に遊びに来て欲しいと思うきっかけを作ってくれた作品です。

（40代男性）

犬を飼っているので、この映画の気持ちが心の奥まで染み渡ってくるので、もう映画の冒頭から号泣してしまいました。
まるで涙の中で全編を見ていたような気がします。
実家で飼っていたわんこがひまわりとよく似ていたので、知らずのうちに重ね合わせていました。
この映画では様々な事情でペットを手放し、やがては殺処分というケースがまだまだ多いということに、胸が掻きむしられる思いです。
そして、神崎のような職員が日々、小さな命を救おうと頑張っている姿を思うと頭が下がります。だからどんな時にも、一緒に生きているペットを心から大事にしたいと思いました。

（60代以上：男性）

1890年の「エルトゥールル号海難事故」から、95年後の「テヘラン邦人救出劇」へと受け継がれた日本とトルコ両国の思いを描くドラマ作品です。
125年前の日本人たちと30年前のトルコ人たちの物語が、日本とトルコの合作で製作されました。
教科書にも載っていない、トルコと日本の関係について学ぶことができます。

（20代女性）

ゆるいサークルに入って気楽な大学生活をしていて、そんなごく普通の人物であってもこんな大きな仕事ができるんだなと自分自身の毎日を見直すきっかけとなる作品です。
カンボジアの方にとっては神様のような存在でしょう。でも「僕たちは世界を変えることができない」。
たった1人の人物が動いたところでほとんど状況は変わりません。ですがそんな方が10人集まれば、100人集まれば。いつか世界は変わる。動こうと呼びかけてくる映画です。

（40代女性）

福島県「常磐ハワイアンセンター」の誕生を支えた人々の奇跡の実話を、松雪泰子さん主演で映画化した今作。
劇中で蒼井優さんが見事なダンスを披露されたことや、南海キャンディーズのしずちゃんが出演されてことでも話題になりました。

（20代女性）

日本よりもイスラエル、リトアニアで知られている偉人・杉原千畝（ちうね）氏を描いた作品です。
ナチスドイツが台頭し、追い詰められたユダヤ人たちを逃がすために、当時の日本政府の命令に反してビザを発行し続けた実在の外交官・杉原千畝を唐沢寿明さんが演じています。
この作品では杉原氏の姿を美化せず、戦時下における外交官の闇の部分も加味して描いています。
平成初期には取り上げられることが多かった杉原千畝氏と、彼が書いていた「命のビザ」の物語は次第に過去のことになりつつありますが、どうかこれからも忘れられないように繰り返し掘り起こされることが望まれます。

（50代女性）

半藤一利氏のノンフィクションを原田眞人監督が映像化しました。
実は過去に岡本喜八監督によって一度映画化されていましたが、今回はそこにさらなる新しい解釈を加え、ドキュメンタリーとしての要素も加味した内容になっています。
本作で特筆すべきは本木雅弘さんが演じた昭和天皇のキャラクター造形の素晴らしさです。
皇室、天皇を美化することもなく描く原田監督の姿勢は、本作を貫く一つの軸となっていました。
あの時、日本を導く者たちが何をどう考え、どう動いたか…そこに原田監督の解釈が大きく入っているとはいえ、観る価値、学ぶ価値が多い流れになっていました。
軍人たちは皆同じ軍服、そして坊主頭に制帽というスタイルなので、これからご覧になる方はキャストと名前を下調べしてからご覧になると混乱が少ないかもしれません。

（50代女性）

うつ病というものの実態というのを知ることができました。
でも暗すぎず、なんだかほのぼのとしたタッチで。
こういうのこそ、仕事仕事で忙しそうでいつうつ病を発症してもおかしくないという方に見せて上げた方がよいのかなと思えます。
あまり深刻じゃなく、でも自分で気づくことができたらいいなと思います。
うつ病っていつ誰がなってもおかしくはない身近な病気なんですね。家族としての接し方とかも勉強になるのではと思えます。

（40代女性）

いつ見ても涙が止まらない作品です。
主人公の亜矢が頭はクリアなのに動かなくなっていく体、どれだけ悔しくやるせないだろう、と胸が苦しくなります。
しかし亜矢は最後まで決して諦めないのです。その生を乞い、抗う姿に言葉が出ませんでした。
病状は次第に悪化し、着々と迫り来る死。もし自分が亜矢と同じ病気になった、ここまで強い気持ちをずっと持ち続けられる自信がないです。
人間として、周りの人と比べものにならにくらい亜矢は強い人なのだと思いました。

（20代女性）

病と闘いながら将棋に全てを懸けた、棋士・村山聖の29年の生涯を描いた実話作品です。2001年には藤原竜也さん主演でドラマ化もされていますが、今作では病と闘いながら「名人」を目指す棋士を松山ケンイチが熱演しています。
役作りのために20キロを超える体重の増加を行ったことや、東出さんが演じた羽生善治さんの役作りが話題になりました。

（20代女性）

『青い春』の豊田利晃監督と松田龍平が再タッグを組んだ感動の実話です。
プロ棋士の登竜門である「奨励会」に在籍していた豊田監督ならではのリアルな演出で、瀬川さんの人生を追体験できます。
将棋界で35歳でプロ編入の偉業を成し遂げた瀬川晶司五段の自伝を豪華キャストの共演で描いていますが、豪華キャストが二度見するほど本当に豪華です。
一瞬しか出てこない主演級の登場人物にご注目いただきたいです。

（20代女性）

江戸時代に支配者である藩にお金を貸し付けて利息をとるということが実際に行われていたことがあるということに驚きました。
藩主は領民に重税を課して、無理やりお金をぶんどるというイメージがあったので、そういう悪政でなくきちんと利息をはらっていた藩もあったのにも驚きました。
切実な問題にもかかわらずそれをコメディっぽく描いているのも楽しめました。出演している俳優さんや女優さんたちも癖の強い人たちばかりで面白かったです。

（40代男性）

あの宮崎駿監督の作品がファンタジー映画では無いなんて、一体どういうことだろう…と公開当時はちょっと不安に感じましたが、鑑賞後にはそんな気持ちも吹っ飛んだものです。
主人公・次郎さんの不器用だけど真っ直ぐな性格、そして妻・菜穂子さんの健気さと賢明さに心を打たれました。
2人の出会い方もあまりにも運命的で、確かにこれはいつか誰かが物語化しないわけがない！と思える程です。
自分は飛行機には疎いのですが、製造工程などが詳しく描かれているため、宮崎監督同様に「空」が好きな人にはたまらない映画なことでしょう。
またエンディングで流れる『ひこうき雲』ですが、この曲が書かれた経緯を知っていると、映画の内容も相まってなおのこと胸に響くはずです。ご存じでない場合は、ぜひ一度曲の意味を調べてから鑑賞することをお勧めします。

（40代女性）

私は葛飾北斎とドビッシーの曲がどれだけ深い部分で繋がっているかと言うことに、とても関心を持っていたので、今作を興味深く見ました。
すると北斎が富士山を描くようになったきっかけがわかったので、とても勉強になりました。
もちろんその過程や絵が完成するまでの流れがわかってとても嬉しかったです。やっぱりドビッシーを動かした作品の凄さでしょう。
欲を言えば、途中で突然老年期に変わって行ったので、できれば中年期が描かれれば、もっと良かったと思います。
いずれにしても、柳楽優弥と田中泯の二人の演技は秀逸でした。天才を見事に演じきったと思います。

（60代以上男性）

実話を基にした『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』を有村架純さん主演で映画化した作品。
金髪ギャル姿＆学年ビリの成績から、超難関大学を目指す女子高生を熱演されています。
一生懸命に努力ができるという点も才能だよなあ、と感じたのと、このお母さんすごい！と思いました。
軽い気持ちで鑑賞し始めましたが、なんだか泣けてくる映画でした。

（20代女性）

三谷幸喜さんらしいハチャメチャな感じが面白いです。「ラジオの時間」という作品も思い出しました。
戦争を題材としているのにユーモラスで、こういった捉え方もあるのだなと思えました。
舞台版やラジオドラマ版もあるらしいですが、取りあえず検閲側の人間と劇団作家さえいればいい。
必要となる舞台は警視庁の取調室だけ。それで物語が進んでいくのですから、すごいです。いろんなバージョンで見て見たくなります。
"笑い"というものについて改めて考えさせられました。

（40代女性）

長野冬季五輪の金メダルを獲得した団体ジャンプ競技を、その当時に観戦方法は問わずにとにかくリアルタイムで見ていた人には絶対に、絶対に見て欲しいと言い切れる作品です。
その当時に団体ジャンプ競技を観戦していた人の中で、関係者以外では恐らくこの作品で繰り広げられていた事を知っている人は殆どいないと思いますし、私自身もまさかこんな舞台裏があったのかと、決して大げさではなく腰を抜かすほどの驚きましたので。
この作品を見ればあの金メダルの輝きや感動が更に増す事は間違いないと思います。

（50代男性）

これ以上はないほどに生々しい実話です。
父である作家・井上光晴氏と、瀬戸内寂聴さんの不倫を娘の井上荒野さんが小説にまとめ、それを寺島しのぶさんと豊川悦司さんで実写化したという、ほぼドキュメンタリーのような物語でした。
良くも悪くも、昭和の文壇を象徴する存在だった井上氏と瀬戸内さんの公然の秘密を、その娘の視点で暴いていくと言うだけでもスキャンダラスですが…。
不思議なほどに清々しく、毒を感じません。そういう無頼な生き方が許容されていた時代だったのかもしれません。
クライマックスの出家シーン、剃髪を自らの髪で撮った寺島しのぶさんの覚悟は、当時の瀬戸内寂聴さんのそれに通じるものを感じました。

（50代女性）

劇団ひとり監督が敬愛する北野武＝ビートたけしの半生を描いた作品です。
実際に”ビートたけし”が若い日々を過ごしてきた浅草を舞台にして、昭和の時代に上を目指してもがいている芸人たち…後に大成することを承知の上で見ていても、胸が苦しくなるほどの下積み時代が描かれていました。
”ビートたけし”を演じていたのは柳楽優弥さん。しぐさや表情、芸風までを克明に再現しており、凄みを感じさせてくれました。
漫才ブームの当時を知る世代には懐かしく、そして若い人たちには今の『巨匠・北野武』の道程を垣間見ることができる貴重な作品になっています。
全編通して、劇団ひとり監督の”ビートたけし”愛があふれまくりの映画です。

（50代女性）

大学の教授であるハコフグの帽子がトレードマークさかなクンの人生を映画化した作品です。
『あまちゃん』でお馴染みののんさんがさかなクン役を演じており、観る前は女性なのに男性を演じるのか…？とという気持ちでしたが、雰囲気がしっくりしていて不思議な感じになります。
魚への愛情がすごい幼少期から始まり、様々な人物と出会い、好きなことにブレずに一直線ながも、大きく成長していくお話は温かさも感じる作品の一つです。
好きな事は自分がどんな状況下でも真っすぐで好きであり続けられる事の良さを感じることのできる映画になっています。ちなみにさかなクン本人も登場します。

（30代男性）

母と子の歪んだ依存関係を描いたヒューマンサスペンスです。実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、大森立嗣監督が映像化しました。
長澤まさみさんが社会の闇に堕ちていく母親役を体当たりで熱演し、この年の日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞し話題になりました。

（20代女性）

育児放棄が主題の物語です。
アパートの部屋に取り残された幼い子ども。ひとりはまだ乳児です。
帰ってこない母を待ちながら、懸命に生きようとする姿がとても痛々しく観ていて辛くなる作品でした。
しかし、こういったことが本当にあったということ、それは知っておかなければなりません。
派手な演出もなく、淡々とふたりの生活を撮影しており、またBGMも少ないことからドキュメンタリー映像を観ているような錯覚を感じます。
それだけにふたりの生活の痛々しさがより強く伝わってきます。非常に胸が痛む作品ですが、特に児童福祉に関わる方にはぜひ観ておいてほしい作品です。

（50代女性）

昭和と平成の時代背景が上手く描かれていたなと思いました。
特に昭和64年に起きた未解決事件を、時効間近の平成の時代に解決していくと言うのが見どころの一つです。
主人公の三上は、過去の自分自身の行動を反省しながらも、再び自らの正義と本当の真実を見つけ出す為に動いている姿が印象に残りました。
組織の裏側まで炙り出しているのが、注目するべきポイントです。
もう一つの見どころは役者陣です。特に主人公の三上役を演じている佐藤浩市さんと目崎正人役の緒形直人さんの演技は必見です。

（30代男性）

本作は幕末の大事件である「桜田門外の変」をドキュメンタリータッチで綴った作品でしたが、大老暗殺事件の裏側にあった複雑で、これまで光が当たらなかった部分を克明に掘り起こした物語になっています。
そしてまた、長きにわたる武士の支配下で、幕末に至り、ある意味”時代遅れ”になった武士の倫理観とその時代を懸命に生きている庶民のズレもまた、物語の随所に描かれ、武士たちが掲げてきた理想論と現実の乖離が凄まじかったのでは、と思わせてくれています。
ことに、水戸藩士の金子（柄本明）が商家の軒先で切腹しようとすると、その店主に「汚れるから他所でやれ！」と追い出されるシーンは滑稽でもあり、武士が重んじる名誉が何の意味も持たなかったことを示しているのだと突き付けられる、名シーンであったと思います。

（50代女性）

宮沢りえと池松壮亮のベッドシーンが話題になった作品です。
何回も観たシーンが、先輩である小林聡美との会議室でのやり取り。働いている銀行の金を多額に横領し（そのシーンも凄いですが）若い男に貢いだ梨花（宮沢りえ）と、キャリアが足枷になり銀行内で店舗から配置変えされたゆり子（小林聡美）の会話は、鳥肌が立ちました。
また、梨花と夫の考え方のズレ。何年も梨花はそのズレを受け入れてきたんだろう、という想像を掻き立てられました。演技と小道具で、よく描かれていたように思います。
監督直々に、楽曲提供して欲しいと頼んだ、ヴェルヴェットアンダーグラウンドのファムファタールが、とても作品に合っています。

（50代女性）

私にとって「いい映画」というものが二種類あります。
一つは、とても素晴らしかったので何度も何度も繰り返し見たくなる映画。
そしてもう一つが、あまりに素晴らしかったのでもう二度と見たくない映画です。
この「誰も知らない」は圧倒的に後者です。
演出も映像も本当に美しく、そしてストーリーは本当に残酷でリアルです。
この作品以降「歩いても歩いても」や「万引き家族」など、いくつか是枝監督の作品を見ていますが、やはりこの作品が最高傑作だと思います。

（40代女性）

北海道の現役警察官による、覚醒剤の売買や違法な捜査が描かれた今作。
日本警察史上最大の不祥事と称される「稲葉事件」がモチーフになっています。
主人公の悪徳警察を綾野剛さんが演じられていますが、その役作りに脱帽する思いです。
歪んだ正義感のもと、どんどん悪辣な道へ転じていく刑事の姿から目が離せません。

（20代女性）

北海道警察において、日本警察史上最悪の不祥事を巻き起こした一人の悪徳警官を描いた実話映画「日本で一番悪い奴ら」は、あまり意識されてませんが現在進行中の案件だったりします。
柔道で名を挙げた諸星要一は、北海道警察に入り刑事となります。そこで彼は村井という悪徳刑事から「調書なんか作る暇があったら現場でスパイを作って点数を稼げ」とのアドバイスを得ることになるのです。
猪突猛進型の体育会系な諸星はそれを真に受け、ほとんど違法な捜査で頭角を現していきます。
「日本一の刑事になりたい」その強い思いは、やがて易々と最後の一線を越えエスカレートしていきます。信じた正義が歪んでいくスリリングな展開に唖然としました。

（20代男性）

自動車会社のリコール問題がたびたび起きています。このリコールのルールが守られないと人の命を奪う事も有るとこの映画を観れば理解できます。
「空飛ぶタイヤ」の映画の題材に成った実際の交通事故は、知らない間に加害者と被害者にされてしまう残酷な話です。
あの不幸な交通事故には被害者しか存在しません。加害者が居るとすれば、欠陥の隠ぺいに手を染めた自動車会社です。
この作品はその事をよく描いています。また誰もが被害者に成りうると言う事を感じさせるお話です。
見どころは警察の捜査がトラックドライバーの過失から自動車会社のデーター改ざんに操作の目が向いていく流れを作った運送会社の社長の執念です。

（60代以上男性）

実際にあった事件を元にしているということを知って驚きました。
本当にこんなに残酷な事件を、普通に生活していそうな人が主犯になってやっていたのも驚きました。
ピエール瀧さんの暴力団組長という設定はイメージぴったりでしたが、その組長が慕っていた主犯が普通の人だったというのも、本当の悪者って一見すると普通の人なんだと思いました。
映画を見てからその事件のことを検索して調べてしまったくらい実際にあった事件だというのが信じられませんでした。

（40代男性）

三浦友和さんといえば、包容力と良識に満ちたキャラクターを演じるイメージが強い男優さんですが、本作ではそのイメージを強烈に覆し、これ以上はないほどの狂気に満ちた目をギラギラとさせていました。
美しい妻と賢い息子たち、そして立派な戸建ての家を手に入れて、順風満帆だと思われた葛城清（三浦友和）の人生はある日突然叩き潰されました。
次男が無差別殺傷事件を引き起こして死刑囚になったのです。実はその原因は他の誰でもない、葛城自身にありました。
彼は強権的な家庭の支配者だったのです。しかし、本人にその自覚はなく、ただ当たり前の躾をし、当たり前に父親として威張っていた結果、妻の心は壊れ、息子たちの人生も崩れていったのです。
今でいう『毒親』の極みのような葛城でしたが、自覚がない葛城はある意味『無敵の人』であり、理不尽としか言いようがない存在になっていくのです。
こんな怖い三浦友和さんは他では絶対に観られません！

（50代女性）

瀬々敬久監督、そして綾野剛さんというゴールデンコンビで制作された群像劇です。
幼い女の子が誘拐されたという過去と現在の二つの事件が交錯し、人々を狂わせていくというサスペンスでした。
「誰が今回の誘拐事件の犯人だったのか」という謎解きが一つの軸になっていますが、その周囲を取り巻く人々の、些細な事象から大きなうねりになっていく狂気の怖さを感じました。
ことに、佐藤浩市さんが演じた初老の男・田中が陥っていく、誰も押し留めることができない限界集落の闇は、他人事ではありません。むしろ、その部分に物凄いリアリズムを感じました。

（50代女性）

始めに、交通事故にあうシーンから始まり、とても引き込まれる内容の映画でした。
交通事故を通して、いろいろな立場の人の感情が動いていく様子が描かれています。
実際にこの立場ならこういう感情になるだろうと、とても感情を揺さぶられました。
特に古田新太さん演じる父親が暴走していく様子は怖かったですが、どこに感情を持っていけばよいのかわからない様子もなんとも言えず、実際に交通事故がおきた遺族の気持ちはこうなるのかも。と、とても考えさせられました。
松坂桃李演じるスーパーの店長も、事故にあった女子高生を追いかけた、という罪悪感はあれど、責任はないのでは？という気持ちも出てきます。
父親とスーパーの店長だけではなく、事故に関わった人物の感情も丁寧に描かれています。
私自身が車に普段乗るので交通事故の怖さも感じました。おすすめというよりも、車に乗る機会がある方は戒めのために見たほうがいいと思います。

（40代女性）

1993年に起きた「埼玉愛犬家連続殺人事件」が元ネタになっている映画作品です。
眠れなくなるほどに怖い作品でした。トラウマになるかもしれない残酷な描写があり、実際に起きた事件がモチーフということに寒気を覚えます。
でんでんさんの演技が本当に怖すぎて、鑑賞してから他の作品でお見掛けすると少し緊張します。

（20代女性）

死体を透明にして殺人を隠ぺいすることを試みた男のお話です。
残虐な殺人を行った犯行の手段がとても忠実に描かれているため、容赦のない殺意の現場と熱帯魚店といったちょっと不気味な雰囲気を終始堪能することが出来、陰の世界観に浸ることが出来ます。
この映画の表題となっている事件がどのように行われたのかを知っている人であれば、あまりにも生々しいほどの殺害と死体を隠すための行動がリンクしていき、本当の殺人犯の言動を見せられていることに、なるほどの臨場感と人間臭さを感じることが出来るストーリーです。

（30代女性）

日本のある年齢以上の人には絶対に忘れられない某菓子メーカー脅迫事件をもとに作られた映画ですが、その裏側に「もしかしたらこんなことがあったのでは？！」という物語が構築されており、原作の塩田武士氏の世界を土井裕泰監督が膨らめて映像化してくれました。
そこに登場する二人の男、一人は新聞記者の阿久津（小栗旬）、そしてもう一人…紳士服の仕立て人である曽根（星野源）がともに過去に遡り、何があったのかを探っていくミステリーでした。
本作でもっとも注目すべきは、謎めいた男・生島の存在です。
演じる宇野祥平さんはそれ以前にも数々の映画・ドラマに出演していますが、本作で演じたキャラクターの凄みは、ベストワンになると思います。
その結果、宇野さんは小栗さん、星野さんとともに複数の助演男優賞を受賞しました。
本作で星野さんが演じるテーラーの曽根は、誇りを持って紳士服を縫っており、それが物語のエッセンスにもなっています。

（50代女性）

北関東新聞社内での、御巣鷹山で大型旅客機が行方不明となった事故にどう記事を上げて行くか、社員達の喧々諤々の議論する様子はとてもリアルで見ごたえがありました。
新聞記者悠木がデスクに任命され、一筋縄でいかない社長や編集局次長との事や、記事枠の取り合いの様子など、リアルな現場風景が圧巻でした。
その悠木役を堤真一さんが骨のある演技で魅了してくれ、県警キャップ役の堺雅人さんや女性記者役の尾野真千子さんの、特に現場での行動力も見逃せないポイントです。
大事故の起こった現場の急斜面に駆けつけた人々の映像に、当時の重々しい気持ちがよみがえってくるのでした。

（50代女性）

男性としては恐怖でしかない作品なのではないでしょうか。
可哀そうと思いはするものの、やはり女性の立場としては痴漢されることでの強烈な不快感とかも想像できるわけで同じような場面になったら、痴漢に遭った・この人がやったに違いないと強く主張してしまいそう。
痴漢なんてない世の中になってほしいですね。結局のところ、冤罪なのか実はやっていたのか曖昧なままに終わるというのが面白いです。とはいえモヤモヤともしますが。

（40代女性）

今まで見た映画の中で、一番ストーリーが面白くなかったと感じたにも関わらず、すごいインパクトがありました。
木村多江さん演じる清子が生き抜くために、男を渡り歩く女王様になりっていく様子。木村多江さんが怖くなりそうなくらいでした。
見終わった後はなぜか敗北感に近い感情を味わい、時間を返してくれとも思いましたが、実話という事を後に知り、なぜかもう一度見てしまいました。
生き抜く女の強さも描かれているのでしょうか？だとしたら女とは怖い生き物かもしれません。
ものすごくミステリアスな木村多江さんを見たい方や、ちょっと変わった映画が見たい方には大変おススメです。

（40代女性）

ジョニー・デップ扮するユージンスミスは、この作品では落ちぶれた写真家でした。
そこに日本企業のチッソの公害の事実を写真で撮って欲しいという要望が巻き込まれました。
水俣病については、独善的な大企業の横暴に激怒したことを覚えていますが、この事件にこんな写真家がいたと言うことは本当に幸いであると思いました。
働きかけた富士フィルムも素晴らしいです。
ジョニー・デップの演技も強い正義感に溢れていて、神々しいほど迫力がありました。もちろん日本の役者たちの演技もとても真摯で素晴らしかったです。

（60代以上男性）

俳優の他、音楽や映像などマルチに才能を発揮するディーン・フジオカが監督・脚本を務め、世間を震撼させた殺人犯・市橋達也の2年7か月に及ぶ逃亡生活を映画化しました。
ディーン・フジオカが日本で無名時代の作品ですが、今だったらもっとセンセーショナルに取り上げられたでしょうし、それなりにヒットしていたと思います。
実録犯罪映画ですが、犯行そのものよりも後の逃亡生活と市橋容疑者の心理状態を監督の独自解釈で描かれている感じです。
真に迫った演技と幻想的な映像表現にディーン・フジオカのこだわりとセンスを感じました。

（30代男性）

1997年に渋谷区円山町で起きた大手企業OL殺人事件にインスパイアされた作品です。
出演されている女優陣が大胆な演技を披露していて引き込まれます。
刑事でありながら闇に落ちていく主人公の女性を水野美紀さんが体当たりな演技で演じられていました。

（30代女性）

とても不思議な家族ですが、あったかさにとても感動しました。
浅田さんは家族写真をテーマに写真を撮り続けていますが、彼が一流になるまでの足跡はとても魅力的で胸を打ちました。
浅田さんが写真家として本当に世の中で評価されるまでの日々は、苦闘の連続でしたが、写真界の芥川賞をとった時の感動は、言いようのないものがありました。
彼にとっては、写真とは人生そのものだというように訴えている気がしました。また、日常こそが幸せの宝庫だと彼の写真は教えてくれています。

（60代以上男性）

この映画を見ると、本当に日本人て素晴らしいと改めて思いました。
3.11は私たちにとっては悲しい出来事でしたが、東電の中で、こんなにも立派に戦った人達がいたということは誇りです。
仕事とはいえ、命を捨てても自分がやろうとしたことは、結局家族や地元の人々を守ることに通じていたということです。
これはまさに、日本の武士道のような潔さがありました。賛否両論がありますが、この映画によって東北の人々の苦しみを知ることができて、本当にありがたいと思いました。

（60代以上男性）