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映画『怪物はささやく』の考察&解説|怪物の正体や12時7分の意味は?

映画『怪物はささやく』の考察&解説|怪物の正体や12時7分の意味は?

こちらの記事では

『怪物はささやく』の

  1. 映画の考察&解説
  2. 似ている作品

について映画ファンの方に答えていただきました。
※映画本編の内容に言及しておりますので、未視聴の方はお気を付けください。

ぜひ映画『怪物はささやく』と一緒にチェックしてみて下さいね。

 

12時7分にはどんな意味があるのか

映画本編にたびたび登場する「12時07分」という時刻にはどういった意味が込められていたのかを考察していただきました。

 

12時7分は母親が亡くなる時間でコナーが死を受け入れた時間

20代女性

"12時7分"とは、母の亡くなる時間であり、コナーが母の死を受け入れた瞬間だと考えます。

怪物は毎晩この母の亡くなる時間を暗示して現れて、コナーに母のことを乗り越えてほしいと願って、手助けに来たのだと思います。
4つ目の物語の中でコナーは崖に落ちる母の手を離してしまいます。
その物語が終わるのがこの時間で、母の臨終の時間でした。

コナーはこの出来事で自分の気持ちと向き合い、母の死を受容して手放そう、一歩先へ進もうと決心ができたのだと思います。
この瞬間にコナーは、一つ大人になれたのだと思います。
「12時7分」という時間が、一つの区切りとなり、この時間を迎えたとき、コナーが一つ一つ成長を遂げていくということを表しているのではないかと考えます。

 

コナーと母親を結びつける大切な時間

30代女性

「12時07分」は、コナーと母親を結びつける大切な時間なのかなと思いました。

終盤で描かれていましたが、コナーの母親は、おそらく12時07分に息を引き取ったんだと思います。
コナーはその母親の死を受け入れるために、毎回、12時07分に怪物を呼び起こしたのではないでしょうか。
自分が手放すことで死を受け入れられるからこそ、この時間が重要だったのかもしれません。

また、母親のビデオから考察すると、もしかしたらコナーの生まれた時間も12時07分だったのではないでしょうか。
生死を意識する時間でもあり、母親と子どもの受け継がれる物語が生まれる時間として、12時07分はとても重要な意味をもたらしていたんだろうと思います。

 

40代女性

なぜ12時7分だったかということははっきり分からないのですが、あの時間はコナーがモンスターと出会い、自分自身と本当の意味で向き合うという時間だったんだなと思います。

一番最初に目が覚めてしまったのが12時7分であったことをきっかけに、その後も毎回12時7分に何かが起きるということが繰り返されていたんだと思います。
どうしても彼は自分の気持に対して正直になれず常に目を背け、そのかわり悪夢を見てしまうという結果を繰り返していたけれど、モンスターの出現によって向き合わざるを得ない状況を作られます。
最初はストーリーを聞くことからだったけれど、そこから自分の状況に近しい似通った話を聞き、それを現実のなかで体現していったり経験していったりということをする機会、タイミングみたいなところでしょうか。
ありのままを受け入れる時間だったのかなと思います。

 

怪物の正体は?

映画に登場するイチイの木が化けた怪物の正体を考察していただきました。

 

怪物の正体はコナー亡くなった祖父だった

20代女性

怪物は、墓地に生えている巨大なイチイの木が化けたものです。
この怪物はコナー自身が呼び寄せたと言っていますが、コナーにはその自覚はありません。
怪物は、コナーに話をすることによって窮地から救い出そうとする役割を果たしていると思います。
まだ子供であるコナーは、いじめや母の病気などの問題に直面していきます。
イチイの木が化けた怪物は、こうした問題をコナーが乗り越えることができるように手助けをしている存在です。この優しくコナーを見守る怪物の正体は、コナーの亡くなった祖父なのだと思います。
それは、冒頭でコナーの母が祖父の映写機を触りながら「おじいちゃんを知ってほしい。」と言っている点と、母が昔描いていた絵に、怪物の話が描かれているからです。
コナーに成長してほしいと願う祖父がイチイの木に化けたのだと思います。

 

コナーが自分で作り出した癒しで救いの存在だった

30代女性

怪物の正体は、コナーが自分で作り出した癒しであり、自問自答の存在、ひいては救いの存在なのだと思います。

ただ、最後にママが亡くなった後におばあちゃんがコナーの部屋を作るのですが、そこにコナーしか知らなかった物語の絵が出てきます。
そのため、コナーの空想から生まれた怪物は、もともとママが話していた可能性が高いです。
もしかしたら、ママとの繋がりを表すものとして怪物が現れたのかもしれません。
ふたりとも絵を描いていたので、絵の中でそういうお話があったのかもしれないです。
コナー自身も聞いた話を忘れていたのかもしれませんが、夢のような非現実的な世界でそれが思い起こされたのではないでしょうか。
他の人には見えない存在だけども、コナーの中には実際に感じられた存在なのだと思います。

 

コナー自身のコアな部分に触れるスピリチュアルなものだった

40代女性

彼自身の本当のコアな部分に触れる、スピリチュアルな言葉になってしまいますが、ハイヤーセルフのような、神のような、現実世界では出てきずらい、大きな智慧のような存在なのかなと思います。

コナー自身に気づきを与え、折りに触れ人間の本質みたいなものを見せながら、何が嘘で何が本当か、何が悪で何が善か、おそらく、自分の視点から見る周りの人々の存在や、その周りの人々から見た彼らの視点そのものがあるということを教えてくれていたなと思います。

コナーの13歳という年頃は子どもの大人の境目で、ちょうど自分の視点しかもっていないところから、また外から客観視するということをだんだん学んでいく時期だと思います。
その成長のタイミングにあの怪物の存在があり、彼の成長を助けてくれたのかなと言う気がしています。
グローインペインのきっかけをくれる存在、そのお手伝いをする存在という感じを受けました。

 

『怪物はささやく』で印象的だったシーンは?

映画本編で最も印象的だったシーンを教えていただきました。

 

コナーが崖から落ちる母の手を放してしまうシーン

20代女性

4つ目の物語が終わる時に、コナーが崖から落ちる母の手を引ききれずに落としてしまうシーンです。
怪物から「お前が手放した。」と言われますが、コナーは「早く終わらせたかった。」と言っているところに切なさを感じました。

今まで、母のために看病を一生懸命頑張って辛かったけど、大好きな母と離れるのが悲しい、というコナーの葛藤が痛いほど伝わってきました。
コナーは母のことを見捨てた自分に罪悪感を抱いていますが、怪物に「人というのはいいことも悪いこともする。」と言われ肩の荷が降りた感じがありました。
まだ少年の彼にこんな現実が突きつけられたのが切ないけど、彼はこれできっと強くなれたと思います。乗り越えてほしいなと思いました。

 

4つ目の真実をコナーが話すシーン

30代女性

一番印象に残っているのは、4つ目の真実をコナーがやっと話すシーンです。
今までずっと辛くて背けていた真実にちゃんと向き合う姿に、思わず涙してしまいました。

崖から落ちるママの手を放すシーンがあるのですが、その時のコナーの気持ちがとても複雑で泣けてしまいます。
自分が殺したと思ってしまったかもしれないんですが、その後でちゃんと怪物がフォローしてくれるので救いがあるのが良かったです。

ママの嘘に気づきながらも、それを受け入れられないでいたコナーが、真実を話すことでやっと受け入れられるようになるのです。
そこがとても印象的に感じました。
子どもだけどちゃんと成長した姿が見られて、大人の私としては感動せずにはいられなかったです。

 

お母さんを見送る最高のエンディング

40代女性

一番最後のシーン、お母さんを見送るときが一番印象的です。

彼自身が自分のほんとうの気持ちに向き合い、口に出すことで前に進むことが出来、現実の中で辛くて仕方ないけれど、自分がその感情を受け入れ、現実を直視できるようになったところかなと思います。
それに続き、お母さんのスケッチを見た時に、自分がモンスターに教えてもらった話の絵が描かれていることで、お母さんも同じところを通ったんだと、驚きの表情で終わるところは、最高のエンディングだったなと思います。

おばあちゃんはいるけど、自分が一人になってしまったと思っていたコナー。
でもお母さんも同じように、自分が経験したことを経験したんだというところで、孤独ではなく絆のような、お母さんがそばにいるような気持ちを抱かせてくれてたんじゃなかろうかと感じます。
最後はさみしいけれど、心がふわっと温かくなるエンディングでした。

 

『怪物はささやく』に似ている作品

映画『怪物はささやく』に似ている作品を挙げていただきました。

 

ルイの9番目の人生

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画像引用:Amazon

20代女性

この映画は『怪物はささやく』の物語に少し似ていると思うのでおすすめします。
生まれてから9年間、色々な不遇に遭い崖から落ちて昏睡状態となった少年が生きる勇気を取り戻していきます。

少年が題材になっている点と、苦しみを若くしてどう乗り越えていくかという葛藤が描かれている点が似ているため、『怪物はささやく』の物語に胸を打たれた人は、この物語でもきっと何か感じるものがあると思います。
この作品も母と息子の関係が色濃くて、母は息子を傷つけてしまう「ミュンヒハウゼン症候群」の診断を受けています。
もしかしたらこの世界のどこかでこう言った問題があるのではないかと、身近に感じた部分がありました。

 

30代女性

少年が主役になっていて生死をテーマにしている所が似ているのでおすすめです。

この映画は、主人公の少年が9年で9度も死にかけてしまいます。
この運命には隠された秘密があるので、そこを解き明かしていくちょっとしたミステリー要素も面白いです。
怪物の正体や時間の意味など、ミステリー要素が絡む「怪物はささやく」に少し似ている気がします。
物語の雰囲気も似ているので、同じような作品が好きな人には楽しめるかと思います。
どちらも原作がある作品なので、原作作品を読んでいる方にも楽しめる映画だと感じました。

 

アイアン・ジャイアント

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画像引用:Amazon

40代女性

'"The iron giant"という作品が頭をよぎりました。
設定そのものが似ているというのもあるのですが、鉄でできている大きなロボットと、小さい少年の話です。

ロボット自体が大人に誤解されたり、何かしらの事件が起こります。
少年とロボットとの心温まるストーリーで、「怪獣はささやく」ほどの考えないとわからないとか、複雑な深みみたいな、人によって考察が変わるかもしれないというような映画ではないかもしれませんが、最後に残るものが私の中で似ていたなと感じます。
実写ではなくてアニメーションなので、同じように楽しめるのかと言われるとわかりませんが、機会があれば見ていただきたいかなと思います。

 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いDVD

画像引用:Amazon

30代女性

9.11同時多発テロ事件で父親を失った少年が、遺品の中の1本の鍵を見つけ、父親のメッセージを見つけに街に冒険に行く物語です。

主人公が幼い少年である点や、愛する肉親を失い、その過程で自分自身に罪悪感を持っている点が似ていると感じました。
傷付いた過去に向き合うときに「怪物」のようなポジションのおじいさんを連れていく点も似ていますし、最終的に周囲にいる家族の自分に対する愛を知って前に進むという点も近しいものを感じます。

 

まとめ

『怪物はささやく』の

  1. 考察&解説
  2. 似ている作品

についての解説と考察でした。

新たな視点や納得のいく考察はありましたか?

ぜひ『怪物はささやく』と一緒にチェックしてみて下さいね。

 

※本ページの情報は2024年4月時点のものです。

 

  • この記事を書いた人

齋藤

映画ドラマアニメ全般好きのネタバレオールオッケー女。ネタバレNGな人には最大限配慮。好きな映画のジャンルは歴史・ヒューマンドラマ・アクション。テンアゲ映画が大好きで年150~200本鑑賞。星ひとみさんの占いは下弦の月人間でコジコジが大好き。スラムダンクは水戸くん、鬼滅の刃は縁一推し。

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