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映画『グリーンブック』の考察&解説|伝えたいことやフライドチキンの意味は?

映画『グリーンブック』の考察&解説|伝えたいことやフライドチキンの意味は?

こちらの記事では

『グリーンブック』の

  1. 映画の考察&解説
  2. 似ている作品

について映画ファンの方に答えていただきました。
※映画本編の内容に言及しておりますので、未視聴の方はお気を付けください。

ぜひ『グリーンブック』と一緒にチェックしてみて下さいね。

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詳細記事
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目次

【考察】フライドチキンにはどんな意味がある?

【考察】フライドチキンにはどんな意味がある?

映画『グリーンブック』で劇中に出てくる"フライドチキン"について、どんな意味が込められているのかを考察していただきました。

 

無意識の差別を表す小道具

30代女性

最初は映画でよくある食事シーンの小道具の一種だと思っていました。
トニーとシャーリーのキャラクターを印象づけ、二人でポイ捨てするシーンを入れることで、親密度を少し上げるような雰囲気を出したかったのかなと感じましたが、トニーとシャーリーとの会話でそれだけではないことに気づきます。

フライドチキンが黒人差別の象徴であるなら、ある意味シャーリーはそれを見る度に言葉にしなくても差別を肌で感じ取ることになる訳で、それが定着した社会環境であることを示しているのかなと感じました。
あまりにも定着して自然になっている分、トニーに悪気はなく「そういうもの」と悪意なく受け入れているけれど、知らずに相手を傷つけることが「無知による差別」なら、差別自体の難しさと受け取る側への配慮の困難さを考えさせられます。

 

差別と距離が縮まる瞬間を演出していた

30代女性

ソウルフードと自分の知る食卓との異同を考えさせられます。
「黒人が食べるもの=フライドチキン」
「黒人と言えばフライドチキン、コーンミール、あぶら菜」

この会話シーンでは差別する側、される側の感覚が描かれてて残酷と感じました。
差別主義者のイタリア人もアメリカでは被差される側であるというのも、他のシーンから垣間見ることができ、さらに暗い気持ちにさせられます。

しかしフライドチキンで二人の距離が縮まるシーン。
「ごみはどうするんだ?」と聞かれて、窓からぽいと投げるトニーに笑うシャーリー。
トニーが骨を投げたのを見て、二人っきりのときにシャーリーが初めて笑顔を見せたこと。
このシーンが印象的で、差別だけを表現するものではないと感じることができます。

 

"富める黒人と貧しい白人"という奴隷制度時代とは真逆の対比

30代女性

フライドチキンは差別的な意味合いが強いようです。
アフリカ系の人々が奴隷として使役された時代、好んで食べられていた料理の代表でした。つまり黒人専用の料理だったわけです。

ただ、この映画ではイタリア系移民ではありますが、白人であるトニーの方がフライドチキンが大好きで、逆にドクター・シャーリーは食べたことすらない、と発言します。
黒人であるシャーリーは音楽の才能のため良い暮らしをしており、対して白人であるトニーは用心棒で生活を凌いでいます。
つまりフライドチキンを間に挟んで、「富める黒人と貧しい白人」という奴隷制度時代とは真逆の対比が描かれています。

二人の旅が始まってすぐ、フライドチキンを車の中で手づかみで食べるという行為を共有することにより、二人の関係性が少しだけ近づいたように見えます。

 

黒人と白人を、過去と未来をつなぐ象徴だった

30代男性

「黒人と白人を、過去と未来をつなぐ象徴」だと考えました。
フライドチキンは黒人奴隷にルーツがあるといわれています。白人が食べない部位を、黒人奴隷がおいしく、かつ高カロリーになるように調理した調理法がその由来です。

『グリーンブック』のシャーリーは上流階級の黒人、トニーは粗暴なイタリア系白人です。
人種も生活も正反対な二人が、様々な壁を乗り越えて共に食事の時間を楽しむことができるアイテムとしてフライドチキンが選ばれたのではないでしょうか。

また、『グリーンブッ』は人種差別をテーマにしながらも、両者の融和を描こうとする楽観的な作風が特長です。
そんな志向の作品だからこそ、奴隷制がルーツにありながら、現在のアメリカでも親しまれている料理であるフライドチキンをモチーフに選んだのではないでしょうか。

 

フライドチキンは"黒人と白人をつなぐ食べ物"だった

30代女性

私の中では、フライドチキンは"黒人と白人をつなぐ食べ物"だったのかなと感じました。

最初、シャーリーはトニーにオススメされてもフライドチキンを食べませんでしたが、イヤイヤ食べてみたらすごく美味しそうで楽しそうなのが印象的だったからです。
2人で骨を車から投げ捨てるシーンも、なんだか印象的で2人の仲がグッと縮まったシーンだと思いました。

この映画は、黒人への差別がたくさん描かれた映画でしたが、好きな食べものや楽しめるものは一緒だと気付かされるシーンの時にフライドチキンが出ていたと思います。
白人の好きな食べ物でもあり、黒人の好きな食べ物でもあるのです。
そこに違いは何もなく、食べる場所は違ったとしても、同じ人間であることを分からせるために描いていたような気もします。

 

フライドチキンは人種差別と階級的な差別の二つの意味を持つ

40代女性

フライドチキンはアメリカ社会の中で黒人文化の一つなのだと思います。
トニーが「黒人といえばフライドチキン」と言っていたことや、シャーリーが演奏する会場で食事が出た時、ゲストのためにシェフが腕を振るった料理がフライドチキンだったことなどから推察できますが、シャーリーにとってはそれだけでなく、貧しい人たちの文化でもあったのではないでしょうか。

シャーリーは黒人として人種差別を受けていますが、彼には階級による偏見や差別が存在するように思えます。
それは貧しい人を蔑む訳ではなく、住む世界を違える、境界線もしくは壁のようなものが感じられました。
だから彼ははじめ、"フライドチキンは自分とは住む世界の違う人たちの食べ物"という認識から興味を示さなかったのではないかと考えます。
この映画の中ではフライドチキンは人種差別と階級的な差別の二つの意味を持つのではないかと思いました。

 

まだ打ち解けない二人の気持ちと境遇の違いを表している

50代男性

フライドチキンはアメリカ南部の食べ物の象徴だと思います。
特に南部黒人の好きな食べ物という固定観念もあると思います。
トニーも「黒人の好きな食べ物だろう」という趣旨のことを言っています。
また、ファーストフードなどでも売られる安い食べ物でもあるので、運転手の庶民のトニーは気に入ります。
しかし、上流階級意識の強いドクターシャーリーには食べたくないもの、下層の黒人の食べ物であったと思います。

トニーが、車の中でドクターシャーリー に勧めるシーンでは、まだ打ち解けない二人の気持ちと境遇の違いを表していると思います。
南部の白人の上流階級のパーティーのシーンでは、ドクター シャーリーも上流階級の白人も食べるんだということを理解しフライドチキンを受け入れる場面です。
最後に黒人が集まる安めのレストランで食べるシーンは、二人が打ち解けてドクター シャーリーも南部の庶民的な黒人社会になじんでいく象徴だと思いました。

 

「マットレスに触るな」と言ったのはなぜ?

「マットレスに触るな」と言ったのはなぜ?

映画本編で、警察に不当に捕まったトニーとシャーリー。牢の中で「マットレスに触るな」とトニーがシャーリーに発言しますが、どんな意図があったのかを考察していただきました。

 

不衛生なマットレスからシャーリーを遠ざけるための発言だった

40代女性

日の当たらない牢屋にあるベットのマットレスなのだから、清潔でないことは想像できますが、おそらく当時は拘束された人たちへの待遇はあまり良くなかったのではないかと思われるので、不潔なだけではなくノミやダニがわいていても不思議ではありません。
トニーはブロンクスというやんちゃな地域で育ったことで人から聞いたりして、自然とそのことを知る機会があったか、若しくはトニー自身が拘束された過去があり、その時マットレスに触れたことで酷い目にあう経験があったのではないかと考えます。
ベッドから離れたところに座っていたことからもマットレスを警戒していたことが伺えます。
いずれにせよ、マットレスを警戒していたトニーは、触れそうになったシャーリーを守るために親切心から言ったのだと思います。

 

「誤解を招く行動をとるな」という意味だった

30代女性

これに関しては、正直分かりませんでした。
何度か見返したのですが、うまく自分の中で理由をつけられず、なんだろうと色々と考えていた中で、近年の黒人の方に対する差別的なニュースや事件で、警察が民間人を押さえつけて死亡させてしまうものがありました。
それでふと、マットレスに触ること「自衛用に所持している拳銃を取り出そうとしてる」そう警察に解釈されるのではないかと、トニーが感じたのかなと思いました。
差別を受けている人間にとって、自衛するために武器を所持するというのは自然な行為です。
しかし差別側からしてみれば、突然攻撃を受ける恐怖にも繋がりかねない為、防衛のためという理由付けをしてシャーリーを一方的に危害を加える可能性があり、両方の考えが分かるからこそトニーは「誤解を招く行動をとるな」という意味で言ったのかなと思いました。

 

眠気が襲うドクターシャーリーに気合を入れた

50代男性

この発言ですが、英語ではトニーが主語で"I wouldn't touch the mattress, Doc. "(俺はマットレスに触らないぞ、ドクター)のように聞こえます。
日本語の字幕通りにドクター シャーリーへの命令形として解釈してみます。
これはトニーの強気の発言とドクターシャーリーへの励ましだと思います。
この場面では、ドクター シャーリーはトニーの警官への暴力行為を批判しますが、気落ちしたようマットレスに腕をのせます。
マットレスに触ることは寝てしまう、そして警官たちも家に帰ってしまい、一晩警察所で過ごすことになってしまいます。
トニーは警官への抵抗を見せて、眠りたいドクターシャーリーに「眠るな」と気合を入れたのだと思います。
この一言の後、ドクターシャーリーは目が覚めたように頭を上げますので、トニーの気合がドクターシャーリーに通じたのだと思います。

 

潔癖症のシャーリーを気遣っての発言だった

50代男性

二人がトラブルを起こして警察の留置場に拘留されたシーンですが、ここは推測するしかありません。
昔も今もおそらくは状態が変わらないと思いますが、警察の留置場の設備はひどく簡素で、ベッド用のマットレスは消毒も洗浄も施されておらず、とんでもなく不潔です。
シャーリーは潔癖症なところが多分にあるので、ある意味トニーがそれを気遣っての発言だったのかもしれません。
ただし、彼は気が立っていますので感情的で、残念ながら言葉が足りません。
おそらくですがこの気遣いがシャーリーには通じていなかったかもしれませんが、乱暴者でがさつなトニーが、そんな状況でもシャーリーのことに気を付けてやっているあたり、彼にも変化が訪れていることを示しているとも言えます。

 

シャーリーはなぜ南部へ行ったのか?

シャーリーはなぜ南部へ行ったのか?

ドクターシャーリーはなぜ南部へのツアーを行ったのかを考察していただきました。

 

自分と周囲の人々を信じ続けられるのか試したかった

30代女性

黒人差別が特に根強く残っている南部に、コンサートツアーのため、演奏家の黒人が車に乗って街から街へと旅をすること。
本来なら楽しいことに繋がるはずの行為を黒人である自分はやり通すことができるか、受け入れてもらえるか、もらえないか、など様々な思いが旅を続ける中でシャーリーの中で不安や葛藤があったのかと想像します。

兄、妻とも疎遠になり、コンサートで白人に歓迎されてもステージから降りればただの「クロ」として扱われ続けた末、どこにも居場所がなく孤独であること。
南部の黒人に対する想像を絶する差別。何度も辛い場面に遭遇する。

「黒人でもなく、白人でもなく、そして男でもない」と自分の在り方の不安定さを吐露するのに、どれだけの悲しみを重ねたのだろうと思い、差別の恐ろしさを十分すぎるほど感じます。
それでもあきらめずに自分を、自分に関わる人々を信じ続けることができるか試したかったのかなと想像します。

 

成功したからこそやらなければならない責務を感じたから

30代女性

シャーリーは成功者ではあるけれど、全ての世界においてそうなのではなく、南部のような黒人差別の残る地域で、成功したからこそやらなければならない責務を感じたからではないかと思います。

その責務は差別の根源である「相手を知らない・知ろうとしない」ことへの対処としての認知度を上げる行動であり、音楽を通してシャーリーは自分や黒人の存在を知ってもらおうとしたと感じました。
この行為は誰しもできるものではないと思います。差別は人の眼を濁らせるものであり、色眼鏡をかけた状態では相手は知ることさえ放棄してしまいます。
だからこそ音楽という武器を持ち、成功者という立場でシャーリーは最低限の武装をした状態で、自分自身または黒人の一人として知ってもらおうと南部を選んだのだと思います。

 

勇気を出して行動することこそが大事だと考えたから

30代女性

差別されるということが分かっていても、勇気を出して行動することこそが大事だと彼は気づいていたからだと思います。

才能だけがあってもダメで、勇気を持って行動することで人は変えられるという考えだったのでしょう。
途中、車での移動中に農地で働く黒人を見るシーンがありますが、シャーリーは彼らの暮らしを悲しく感じていたと同時に申し訳なさがあったと思います。
黒人たちもシャーリーに対して同じ黒人なのに…と訝しげに見ている様子がありました。
要は、同じ黒人同士でもちょっとした差別が存在していたのだと思います。
だからこそ、シャーリーは黒人たちが差別を強いられた生活を受け入れるのを辞めにしたかったんだと思います。そして、彼らの代表として自ら行動していたのではないでしょうか。

 

人種差別が根強く残る地域だからこそ、コンサートの目的地に選んだ

30代男性

人種差別が根強く残る地域だからこそ、コンサートの目的地に選んだのではないでしょうか。

アメリカ南部は歴史的に白人至上主義、人種差別意識が強い地域と言われています。
本作のシャーリーは黒人でありながら著名な音楽家であり、教養にあふれた、いわゆる洗練されたインテリです。
黒人といえば"貧乏な肉体労働者"というイメージしかない南部の白人にこそ、自分の演奏を見てもらいたいという願いがあったのではないでしょうか。

また、『グリーンブック』は1960年代前半と設定されています。
公民権運動のような大規模な運動が本格化していない当時(ワシントン大行進は1963年の出来事)、シャーリーのこの行動は彼なりの人種運動だった、ととらえることもできます。

 

黒人への偏見を取払い、白人の意識を変えたかった

40代女性

トニーが演奏会の会場の外でシャーリーを待っている間、その場にいた人たちと賭け事をしていてシャーリーから嗜められたシーンがありました。
その時シャーリーは、「彼らは会場に入れない。君は入れる」と立場の違いをトニーに諭します。
このことからシャーリーには階級的な差別意識が感じられました。
けれど彼には人種的な差別意識はないので、裕福であったり教養や才能のある上流階級の人ならば、人種に関わらず同じように扱われるべきだと考えていたのではないでしょうか。

しかし、彼は北部では正当な評価を受けていましたが、南部ではいまだ黒人差別が色濃く残っており不当な扱いを受けます。
それでも彼は南部に行き南部の上流階級の人たちと、裕福で教養も才能もある自分が触れ合うことで黒人への偏見を取払い、白人の意識を変えたかったのではないかと考えます。

 

人種差別への抗議の意味を込めて南部を選んだ

50代男性

ニューヨークでピアニストとして成功したドクターシャーリーは、人種差別の強いアメリカ南部で黒人の才能のすばらしさを見せたかったのだと思います。
そこには素晴らしい曲を聞かせるのでなく、人種差別に抗議するのも目的であったと思います。

ドクターシャーリーがおとなしくアメリカ南部のルール(黒人用トイレやレストランを使う)を守っていれば、トラブルは起きず無事にコンサートもできたと思います。
彼の目的の一つは人種差別に抗議することで、当然トラブルが起きる、そこでトラブル処理のためにニューヨークのナイトクラブでトラブル処理の経験のあるトニーを雇ったのだと思います。

トニーは、人種差別が原因でトラブルに巻き込まれるドクターシャーリーのために働き、やがては南部のひどい差別に驚き、ドクターシャーリーとともに抗議をする。
ドクターシャーリーは、差別に抗議するトニーに信頼感を寄せていくことからも、やはり人種差別への抗議もドクターシャーリーの南部ツアーの目的であったと思います。

 

音楽という武器を手に人種差別への戦いを挑んだ

50代男性

ヒントは公演の演奏仲間が一言トニーに教えてくれる場面にあります。
アメリカの南部といえば歴史的に人種差別、特に黒人に対する蔑視が色濃く残っている地域でした。
過去にこの地で、黒人音楽家がひどい暴力を振るわれたことがあるというのです。
そんな敵陣のようなところに公演に向かえば、自分もどんな目に遭うかシャーリーにも分かっていたはずです。

シャーリーはおそらく、音楽という武器を手にあえて戦いを挑んだのかもしれません。
ただし相手は白人種たちというより、差別意識の心そのものというつかみどころのない、壮大な敵です。
あえてデメリットとなる部分に目をつぶり、差別を跳ね返し、音楽で勝利を手にすることを目指していたのでしょう。

 

「手紙をありがとう」最後のセリフの意味

「手紙をありがとう」最後のセリフの意味

映画のラストシーンでは、トニーとシャーリーがクリスマス当日に帰宅。一度自宅に戻ったシャーリーですが、後にトニーの家に現れます。

この時、トニーの妻・ドロレスが「手紙をありがとう」と笑顔でシャーリーに伝えますが、どんな意味が込められていたのでしょうか。

 

夫に助言をしてくれた想像通りの人だった

30代女性

筆下手な主人公が妻への手紙を書くのに苦労しているのを見かねた相棒が、美辞麗句で妻への愛情を綴った文面を代わりに考えるシーンがありました。
妻は夫のことをよくわかっていて、夫にこんな文章が書けるわけないと察します。
夫が伝えてくれたシャーリーとのことで本人に会って想像どおりの人物だったことに合点がいって、「素敵な文章の手紙をありがとう」と伝えたのかなと想像します。

妻が嬉しそうな顔を見せたのは、黒人差別をしていた夫が変わったことが手紙でも十分伝わったからかと思います。
手紙の件で、奥さんがちゃんと「ドクと一緒にいる、他でもない自分」に気づいてくれたことに感動してじんわりとあたたかい気持ちになります。すごく良い終わり方でした。

 

ドロレスにとっては手紙はシャーリーからの贈り物とも感じられた

30代女性

ドロレスにとって、トニーはいい夫であっても手紙を通して気持ちを伝えるようなことは出来なかったはずです。
それを知っている分、ドロレスは夫が普段口にしない思いを、流暢な文章で言葉を形にすることで、その努力と想いが伝わったのだと思います。

トニーが一人で頑張ったのではなく、手紙を書く度にシャーリーが彼を支えてくれたことへの感謝の気持ちであり、トニーの友人に対する親愛の気持ちも含まれていると考えられます。
また、シャーリーだからこそ言葉の選択肢も美しく、ドロレスにとっては手紙はシャーリーからの贈り物とも感じられ、最後の場面で迎え入れることができたのだと思います。
手紙に綴られた言葉は、美しい歌の歌詞のようにドロレスには響いたのかもしれません。

 

トニーの内面の変化を嬉しく感じたから

30代女性

ドロレスは、トニーの手紙を書いたのはシャーリーなのだと気づいていたんだと思います。
なぜなら、ロマンチストな手紙の書き方はトニーにはないものだったからです。前の手紙との急激な変化にきっと気付いたはずです。
そして、シャーリーの言うことをトニーがちゃんと聞いて手紙を書かせてくれたことにも感謝しているのだと思います。
なぜなら、トニーはちょっと前まで黒人のコップを捨ててしまうほど差別感のある人間でした。
ですが、シャーリーと出会って彼の意見をちゃんと聞いて手紙を書けるような男に変貌してくれたのです。
ドロレスとしては、手紙の内容はもちろんですが、こういったトニーの内面の変化に嬉しく感じ「手紙をありがとう」と言ったのではないでしょうか。

 

「夫を成長させてくれてありがとう」というニュアンスが隠れている

30代男性

妻はおそらく、シャーリーがトニーの手紙を手伝ったことを見抜いているのでしょう。
それと同時に、トニーを成長させた人物でもあると感じているのではないでしょうか。

出発前、トニーは黒人に対して差別的な態度を取り、ドロレスは不快感を抱いていました。
しかし、長旅を終えて帰ってきた夫は洗練された人物になり、黒人に対する不当な差別意識も解消されています。
それはシャーリーの差別に抵抗する態度とビアノの演奏、そしてアメリカに残る人種差別の問題がトニーの心を動かしたからでしょう。

そのような観点から、もう一度「手紙をありがとう」というセリフを振り返ってみると、その一言には「夫を成長させてくれてありがとう」というようなニュアンスが隠れているのではないでしょうか。
『グリーンブック』らしい、スマートでオシャレな演出です。

 

ドロレスはシャーリーの助けがあったことを見破っていた

40代女性

トニーがシャーリーの言う通りに書いた手紙を読んだ時、ドロレスはすぐにそのことを見破っていたと思います。
けれど、同時に彼女はトニーが本当に伝えたかったこと、ドロレスのことがクソ恋しいという気持ちも伝わったのでしょう。
それまでの手紙は、トニーのいつもの話し方、内容そのものでした。
次から次へと止めどもなく話し、内容もコロコロと変わっていく、ドロレスとシャーリーに少し静かにしてと言われるほどです。
トニーはドロレスへの自分の気持ちの伝え方が分からなかったのではないでしょうか。
トニーは実はとてもロマンチストで自分が普段使っている言葉ではしっくりこなかったのだと思います。
しかし、言葉が思い浮かばない、だから書けないのではなく書かなかったのだと思いました。

ドロレスはシャーリーの助けがあったことをすぐに見破りましたが、嬉しかったのはその手紙を送ってくれたこと、そこにトニーのドロレスへの思いがあると分かっていたからです。
トニーの思いを受け取ることが出来た、そのことに感謝したのだと思います。

 

夫を教育してくれたことへの感謝

50代男性

彼女は夫トニーの無教養さを知っていたと思います。
そして、トニーがスペルミスもなく素晴らしい言葉を使い、手紙を書ける男でないのもよくわかっていたと思います。
彼女はドクターシャーリーが夫を教育してくれた、それで素晴らしい手紙を書けたのだとわかっていたと思います。そのことへの感謝の言葉と思います。

英語のセリフでは、"Thank you for helping him with letters."(彼が手紙を書くのを手伝ってくれてありがとう) 明らかに手紙の件を感謝しています。
映画の序盤で仕事を引き受けるかどうか、迷ったトニーにドクターシャーリーが彼女に電話をかけ数か月の不在は問題ないかを確認するシーンがあります。
その時以来、彼女はドクターシャーリーに信頼感を寄せていたのではないでしょうか。
クリスマスのパーティーで、親戚が黒人を馬鹿にすることを言い始めると、トニーは注意します。
彼女は複雑な表情をみせながらも、夫の変貌を喜んだと思います。
そして大金とともにクリスマスを夫と過ごせる、それはドクターシャーリーのおかげという彼女の感謝の言葉でもあると思います。

 

手紙の指導と差別主義者だった夫を変えてくれたことへの感謝

50代男性

二重の意味合いがあると思います。
手紙は一応トニーの手記によるものという体でしたが、シャーリーが書き方を指導していたので、とんでもなくレベルが上がった流麗な文章となっていました。
がさつなトニーがいきなり文才が上がったとは考えづらいので、ほぼ別人が書いたことぐらいドロレスは看破していたと思います。
言ってみれば、これはシャーリーからの手紙とも言えるのです。
そしてシャーリーにはそのことはお見通しなのよ、という意味で感謝してみせ、シャーリーも一瞬驚いたような表情を見せます。
そしてもう一つは、そもそも黒人差別主義者だったトニーが、仲間内で黒人の悪口を言うのを窘めるまで変わっています。
トニーを成長させてくれたことにも感謝の意味合いを含ませたのだと思います。

 

映画『グリーンブック』の名シーン&名言は?

映画『グリーンブック』でこれはまさしく名シーンだ…!と思った場面を教えていただきました。

 

差別主義だったトニーの「この世界は色々難しいよな」というセリフ

30代女性

ドクの孤独を知り「この世界は色々難しいよな」と、あの黒人差別をバチクソにしてたトニーの言葉が印象的でした。

「寂しい時は自分から手をうたなきゃ」と、一人の人間として触れた瞬間には心が温かくなりました。
また、ドクターシャーリーの気高さ。
ドクが「トニー、君が弾けというのなら私は弾こう」と言い、それに対して「弾かなくていい」と答えを出すところが泣けます。

誇りとプライドをずっと持ち続けて、どんなに酷い扱いを受けても、蔑まれても自身の誇りだけは守ってきた彼が友人のためにそれを差し出すシーン。
「暴力は敗北だ」「品位を忘れるな」というドクのセリフに芯の強さを感じます。
暴力は敗北、品位を保つことが勝利という姿勢。喧嘩は同じステージに立つもの同士でしか起こらない。
されたことをし返すのではなくて、ずっと上で戦おうとしているその姿勢は見習うべきだと思いました。

 

ラストのバーでの演奏シーン

30代女性

最後の方に出てくる黒人たちのバーで、シャーリーがピアノを演奏するシーンが印象的でした。

最初は、黒人たちの異様な目が光っていましたが、シャーリーがピアノを弾くとその目が一気に変わって面白かったです。
バーにいた他のバンドメンバーも集まってくれて、大盛りあがりの即席ショーになっていました。
その時の音楽も最高だったし、シャーリーの演奏がとにかくかっこよかったです。
それを見ているトニーもすごく誇らしげで、音楽は人種に関係なくみんなが楽しめるものだと改めて気づけました。

シャーリーも同じ黒人なのに、それまでは疎外感を感じていたと思います。
ですが、このシーンによってその悩みが少し解き放たれたような気もして、とてもいいシーンでした。

 

シャーリーが同性愛者であるとカミングアウトしたシーン

30代女性

非常に印象的だったシーンは、シャーリーが同性愛者だとわかる場面です。

これに関しては、自分の中の無自覚な認識があることに気づかされました。
つまり、黒人でありながら同性愛者であるはずがないと、思い込んでいました。
肌の色に対して、性的指向と関係性がある訳でもないのに、不思議とそう思っていたのです。
そして映画を見ながら、映画の中ではシャーリーはふたつのラベリングがあるのだと感じました。
これも思い返すと妙なわだかまりがあるのですが、「ふたつのラベリング」は私自身が感じただけであって、自分の中にある差別意識を再認識した気がしました。
排斥することはありませんが、個人を知らずにラベルで相手を見ていることに本当に注意しなくてはいけないなと感じます。

 

ビジュアルの作り込みが名作を彩っている

30代男性

『グリーンブック』は心温まるストーリーが特長の作品ですが、意外と言及されない点が、ビジュアルの作りこみです。

1960年代前半が舞台の本作は、ファッションや背景美術も徹底して当時の様子を再現しています。
特に印象的なシーンが、トニーがシャーリーと出会うまでのニューヨークのシーンです。
レンガ造りのびつや、炉端に駐車しているクラシックカーのツヤなど、画面全体で素晴らしいビジュアルを作り出しています。
クラシックなファッションや車が好きな方にぜひ見ていただきたいシーンです。
もちろん、2人が旅に出た後の南部の風景も素晴らしく、まるでアメリカを旅行しているような雰囲気を味わえますよ。

 

雨の中でシャーリーがトニーに怒りをぶちまけたシーン

40代女性

警察から釈放された後、雨の中でシャーリーが声を荒げトニーに怒りをぶちまけるシーンの、トニーの表情がとても印象的でした。

黒人でもなく白人でもなく男でもない私は何なのか、と激しく問いかけられたトニーが、初めてシャーリーの深い孤独に気づいた瞬間であり、その愕然とし言葉を失った表情からはトニーの本質にある優しさや誠実さが表れていました。
そしてまたトニーにとってシャーリーが大切な存在となっていることも伝わります。

この世が複雑であるということを知ってはいても、その複雑さの渦中で生きるシャーリーの気持ちを理解できていなかったことに気づいたトニーは、そのあとシャーリーを一人にせず初めて同じ黒人専用ホテルの同じ部屋に泊まります。
トニーの愛情深さが分かるとともに、これまでのエピソードが伏線となり繋がった大切なシーンだと思います。

 

トニーがレストラン責任者に抗議し、喧嘩を売るシーン

50代男性

お勧めは物語の後半、公演先のホテルのレストランで、黒人であることを理由に同席できないドクター・シャーリーをかばってトニーがレストラン責任者に抗議し、喧嘩を売るシーンです。

長い旅でやや成長した感のあるトニーですが、やはりまだ血の気が多いです。
本気で事を起こそうとするトニーですが、ここにきて彼のシャーリーに対する友情がいよいよ本物になったことを示しています。
公演をドタキャンして他のレストランに行けば大損害が出るところですが、そこはシャーリーが最後まで冷静にトニーにどうするか判断を任せるあたり、シャーリーもだいぶトニーを信頼しているということがわかります。
おかげでトニーが、こんなとこ早く出よう、とあっさり放った言葉に従うこととなります。

 

雨の中シャーリーが苦悩を告白するシーン

50代男性

1時間30分過ぎのシーンが印象に残っています。
警察から釈放されて大喜びのトニーに対し、ドクターシャーリーはいまだに逮捕に納得いきません。
トニーは、そんなドクターシャーリーの態度にいらいらし「あんたは黒人らしくない。俺のほうが黒人みたいだ!」と彼を侮辱します。
怒ったドクターシャーリーは雨の中、車を出ていきます。ドクターシャーリーは追いかけてきたトニーに、自分が「はぐれ黒人」と告白します。

つまり、黒人文化に馴染まずに上流の白人を相手に仕事をする境遇と、そこでも差別される自分の哀れさを泣きながら話します。
トニーはドクターシャーリーを車に戻します。
このシーン以後、二人は仕事上、契約上の付き合いという関係から真の友人になれた、人種を越えた友情が芽生えたのだと思います。

 

『グリーンブック』に似ている作品

映画『グリーンブック』に共通点を感じた映画作品を教えていただきました。

 

ドリーム

ドリームDVD

画像引用:Amazon

30代女性

60年代、アメリカとソ連が宇宙を舞台に熾烈な開発競争をしていた時代にNASAを支えた女性たちの実話ベースの物語です。

NASAの歴史的なミッションに貢献した黒人女性3人を描いた映画で、科学の最先端であるNASAでこんな非科学的な女性差別があったという衝撃と、それを頭の良さと機転で跳ね除ける女性たちの痛快さが好きです。

NASAでさえ黒人差別はあったということ衝撃的でした。
NASAで働く黒人女性が白人と同じトイレを使っちゃいけないから、建物の外にある黒人専用トイレまで毎度わざわざ歩いていっていたエピソードが印象的でした。
暴力だけが闘うことではないことを教えてくれた偉大なる3人の女性たち。何も抵抗しないで得られる未来はないと実感します。

 

グリーンマイル

グリーンマイルDVD

画像引用:Amazon

30代女性

タイトルのグリーン繋がりを意識した訳ではないのですが、こちらも名作だと思います。

『グリーンマイル』は、死刑囚を収監する刑務所での厳格な刑務官と不思議な死刑囚の物語です。
この話の中でも少し、黒人差別的な要素は含まれていて、表面に大きく取り上げられるというより、本質的な物語の骨子に関係しているような演出があります。

個人的には、刑務官と死刑囚の交流の場面で、立場がありながらもどこか穏やかで、お互いを尊重しているような雰囲気がとても好きです。
『グリーンブック』にも通じていて、シャーリーに教わりながらトニーが手紙を書くシーンに少し雰囲気が似ています。
差別にも色々な面があり、自覚的なものや無自覚のもの、無知からくるもの等ありますが「行動によって個人を知る」というのが一番身近な解決策なのではないかなと、考えさせられます。
そういったことをより深めて考えたい方にぜひおすすめしたいと思い、この映画を挙げました。

 

最高の人生の見つけ方

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画像引用:Amazon

30代女性

正反対の二人組によるロードムービーの色が濃い作品でしたので、2007年公開の映画『最高の人生の見つけ方』などはいかがでしょうか。
ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンという名優共演による、こちらも名作です。

たまたま病院で知り合った大金持ちの白人と黒人のコンビという主人公たちですが、共にガンに罹患し余命宣告を受けます。
二人は悔いを残さないように、死ぬまでにやりたいことをリストアップし次々と実行していきます。
死ぬまで6ヶ月という期限付きで世界中を舞台に大冒険が繰り広げられ、二人は大笑いしたり、時には衝突して喧嘩別れしたり、さんざやりたい放題していきますが、徐々に強い絆が生まれていきます。
ぜひ実際に、ご覧になることをお勧めします。

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ブラック・クランズマン

ブラック・クランズマンDVD

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30代男性

『グリーンブック』は黒人と白人の交流を描いた心温まるストーリーでしたが、もう少しハラハラする作風をお好みの方も多いのではないでしょうか?

人種問題を描いた映画のおすすめが『ブラック・クランズマン』です。
ストーリーを一言でいえば「潜入捜査刑事モノ×人種問題モノ」。

過激な白人至上主義組織に警察が潜入捜査を行い、しかもその潜入チームのリーダーを黒人刑事が務めるという、ウソのような実話をもとにしています。
人種差別の映画となると難解な映画だと身構えてしまうかと思いますが、本作は笑えるコメディで、緊張感のあるサスペンスであり、見終わった後に深い余韻を残す社会派映画でもあります。

『グリーンブック』で感動した人はもちろん、ちょっと刺激が足りなかったかな、と感じた人にもおすすめの一本です。

 

ナショナル・シアター・ライブ「ベスト・オブ・エネミーズ」

30代女性

ナショナル・シアター・ライブ2023『ベスト・オブ・エネミーズ』という映画も『グリーンブック』が好きな人にはオススメです。

時代背景も1960年代なので『グリーンブック』と似ています。
大統領選挙が主な出来事になっているのですが、そこでの黒人と白人の関係性が『グリーンブック』に似ているような気もするのです。
人種の違いが政治に影響してくるのかとか、いろいろ考えるきっかけにもなると思います。

ケネディやLGBTの話なども少し出てくるので、その辺の話題も通ずるものがあるし、こちらも事実を元にして作られているようなので、そういった面で似ていると思います。
1960年代のアメリカについて知りたい人や、政治について知りたい人にはオススメです。

 

ベイビーブローカー

ベイビーブローカーDVD

画像引用:Amazon

40代女性

赤ちゃんポストに預けられる赤ちゃんを内緒で連れ去り、様々な理由で表だって養子を迎えることが出来ない人たちを見つけて赤ちゃんを渡し金を稼ぐブローカーのお話です。

違法な商売をしている2人の男と、赤ちゃんをポストに預けたものの戻ってきた若い母親が思いがけず行動を共にすることになり、赤ちゃんの新しい親を見つける旅に出る物語で、『万引き家族』の是枝裕和監督と『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホさん主演による韓国映画です。

是枝監督はこれまでの作品で、いびつだけど愛おしく少し切ない家族の形を描いてきました。
この作品でも一人の赤ちゃんを中心に、関わる人たちの家族の形が描かれます。
家族とは正しいとはと、考えずにはいられない作品です。

 

招かざる客

招かざる客DVD

画像引用:Amazon

50代男性

1967年の『招かざる客(Guess Who's coming to Dinner)』は、黒人男性と白人女性の恋愛を描いた映画です。

ごく普通の白人女性が、黒人の優秀な医師と結婚したいと両親に話す。
両親は驚き悩みながらも、その黒人医師の両親にも会います。医師の両親も驚きます。
双方の両親はディスカッションしながら、解決策を見出していくというストーリーです。

1967年はまだ人種差別が激しく、かなりの州で異人種結婚が認められなかった時代の出来事で、当時の時代状況を知ることができます。
特に黒人男性がどんなに優秀でも、黒人というだけで抵抗感をみせる白人の両親の悩みには驚かされます。
舞台はカルフォルニア、サンフランシスコですが、これがアメリカ南部であったら結婚は無理であったと思います。
アメリカの人種問題を結婚を通じて知ることができる、ということでおすすめできます。

 

まとめ

『グリーンブック』の

  1. 考察&解説
  2. 似ている作品

についての解説と考察でした。


新たな視点や納得のいく考察はありましたか?

ぜひ『グリーンブック』と一緒にチェックしてみて下さいね。

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※本ページの情報は2024年6月時点のものです。

 

  • この記事を書いた人

齋藤

映画ドラマアニメ全般好きのネタバレオールオッケー女。ネタバレNGな人には最大限配慮。好きな映画のジャンルは歴史・ヒューマンドラマ・アクション。テンアゲ映画が大好きで年150~200本鑑賞。星ひとみさんの占いは下弦の月人間でコジコジが大好き。スラムダンクは水戸くん、鬼滅の刃は縁一推し。

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